タイパを気にしてますか?
あなたのタイパはどうですか。
最近よく聞く言葉にタイパ(タイムパフォーマンスの略)があります。
物事に費やした時間に対して、得られた経験値や満足感などがどのくらいだったのかを意味するそうです。コスパから派生した和製英語で、三省堂の「今年の新語2022」で大賞を受賞するほどに注目を集めているキーワードです。
この言葉が広がった理由は、ネット社会になるにつれ、大量のコンテンツにいつでもどこでもアクセスできるようになり、膨大な情報を前にして、人々は少しでも多くの情報を得られるように、時間の使い方、効率の良さに注目し始めたからです。
研修が対面からオンラインとなりアーカイブを倍速再生にして視聴することや、冷凍食品のデリバリーやナッシュとよばれる、1日で摂取すべき栄養素の3分の1が入っている完全栄養食や、ショート動画が流行ったりしています。
確かに、私も家事をしながら動画を倍速再生して観ています。職場においても打ち合わせのタイパを上げるために事前に質問事項を整理するなどの工夫がされています。
特にZ世代と言われているデジタルネイティブな人たちは、最小の労力で最大の成果を得たい、時間を無駄にしたくないと言う理由で、映画の結末をレビューサイトで調べてから観たり、書籍の要約サイトを見てから本を読んだり、誕生日のプレゼントは欲しいものを本人に聞いてから買うなど、常に、後悔したくない、失敗したくない、他者からの評価を気にする傾向にあるそうです。
タイパには時間を効率的に使える、そのおかげで余裕が生まれ他のことに時間を有意義に活用できる、価値ある情報を素早く得るというメリットもありますが、過程を楽しめず結果重視になる、行間や間に込められた意味を見落としてしまう、話題についていきたい、流行に遅れないために興味のない映画を倍速で観てしまって逆に時間の浪費をしてしまうなどのデメリットもあります。
研修のオンライン受講は好きな時間に繰り返し見ることができ、移動時間もないですが、質疑応答ができない、講師や他の受講生と繋がって意見交換がしづらいという面もあります。
ビスビッツ社のアンケートではweb会議が良いと答えた人が48%、対面会議が良いと答えた人は52%でした。どちらも意見が拮抗しているということは、それぞれの良い面悪い面を理解し、うまく使いこなそうとする姿勢が見えます。用途に応じて使いこなせるようになることが一番のタイパなのかもしれません。