若者の早期離職を防ぐ方法

政府の緊急事態宣言を受けて、外資系航空会社で客室乗務員をしている娘は、転職を考えなければいけない事態になりそうだと話しています。

就職して3年目の春、仕事の面白さを感じていた時に新型コロナウイルス感染症が世界で流行り、各国がロックダウンとなったせいで飛行機が飛ばず、仕事が無いのです。

娘のように楽しく仕事をしていても辞めなければいけない状況の人がいる一方で、就職3年以内で離職してしまう人は3割以上いると厚生労働省が発表しています。

ある企業研修の担当者は「最近は、やる気のある若手ほど不満を持って辞める傾向にあるんです。その理由も待遇が悪いからではなく、今の仕事は自分の成長につながる仕事ではない、自分の成長が実感できるような仕事に就きたいと言って辞めていくんです」と話していました。新人研修に費用と手間をかけ、やっと現場で使えるようになったところで辞められると、企業の損失は大きいでしょう。

彼らが辞める理由は、給与や福利厚生、勤務体制が理由ではないようです。経済的に貧しかった時代や出世志向の強いバブルの頃とは違うモチベーションが必要なのでしょう。

彼らの成長欲求を満たすのは、どのような時でしょうか。代表的な3つを挙げます。

  1. 前はうまくできなかった仕事がスムーズにできるようになった時。
    できることや分かることが増え、難しい課題をこなせるようになった時です。以前は上司や先輩のサポートが必要だった仕事が一人でできるようになった時に成長を実感します。
  2. 上司や先輩から褒められた時。
    新人の時には注意されたり、叱られたりしていた人が、仕事のやり方や成果を褒められると、嬉しく誇らしくなると同時に成長を実感できます。
  3. 責任ある仕事を任せられるようになった時。
    一人前の戦力になったと認めてもらえた時です。それは大きな自信となり、自分の成長を実感できます。

このような機会を持てるように、スモールステップと成功体験、その時の褒め言葉などを用意しておきます。

特に責任ある仕事を任せられるというのは、上司や先輩からの信頼や期待を感じ、誰かにやらされているのではなく、自分がやりたいからこの仕事をしているのだという感覚や、会社の役に立つ能力を持っているという有能感、会社に必要とされているという存在意義を感じる自己重要感も持てるでしょう。すると、仕事にやりがいを感じ、モチベーションが上がる良い機会になります。

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