脳のすごいところは、何歳からでも新しいことを学べること
先月、公認心理師試験を受験してきました。
44歳で看護師の国家試験を受けた時には、もうこれで最後の受験だと思って勉強しましたが、その後も日本アンガーマネジメント協会の資格試験を受け、心理学の試験を受け、また国家試験を受験するという私に、母は「いつまで勉強を続けるの」とあきれ顔でした。
確かに、看護師国家試験を受験する際には、20代の頃の記憶力との差に愕然とした思いがあります。しかし、脳は受けた刺激に対して変化し続ける性質があり、学び続ければ、何歳からでも新しいことを学ぶことができるそうです。脳には可塑性があり、たとえ80代や90代でも新しい能力を獲得できるのです。
脳科学者は、正しい勉強法があるといいます。勉強内容は時間帯によって変えるのが良いのだそう。睡眠には脳の疲労を取り除く働きがあるため、朝は思考回路がクリアで、脳もしっかり働きやすい。そのため、論述や長文読解など論理的思考が必要な勉強は朝に、暗記は夜にするのがベストです。記憶を司る海馬がその日に入力された情報を睡眠中に整理し保存するため、暗記した後にすぐ寝ると記憶として定着しやすくなるのです。
また、音楽を聴きながら等の「ながら勉強」は、脳の活動を30%も低下させることがわかっているとのこと。その上、人は本能的に変化を嫌い常に同じ状態であろうとする性質があります。そのことから、カフェや図書館で勉強するのは控え、自宅のリビングで勉強しました。
脳には、知っていることを好ましく思う性質もあるため、事前に予習しておくと脳が「既にそれを知っている→好き」と感じる結果、学んだ内容がより定着するそうなので、講義を受ける前には予習もしました。
そして、20代までは情報を丸暗記する機械的暗記が得意ですが、それ以降は語呂合わせやイラストなどでイメージを結びつけるなどする連合記憶法が適しています。そこで、難しい必須アミノ酸は語呂合わせで覚えました。
その上で、脳のパフォーマンスを最大限に高めるには、朝はしっかり食べて脳のエネルギーであるブドウ糖を補給したり、海馬の神経細胞を発達させるタンパク質を増やすために30分程度の軽い有酸素運動も効果的です。モーニングを食べに近所のカフェまで散歩し、帰宅後に勉強するというプランはとても良かったです。気分をリフレッシュしたり、食事をしたり、睡眠をとるなど勉強以外の時間も脳にとっては大切な時間なのでした。