あおり運転にはアンガーマネジメントが役に立つ!!

 改正道路交通法が6月末から施行されました。あおり運転は「妨害運転」と規定され、最高で5年以下の懲役が課せられることになります。

 他の車両の通行を妨げる目的の車間距離不保持や急な割り込み、不必要な急ブレーキやクラクション、幅寄せや蛇行運転、パッシングや危険な車線変更などの10類型があおり運転としてみなされ、取り締まりの対象となります。違反による罰則も強化され、違反すると事故を起こしていなくても1回で即免許取り消しになります。

 警察庁が発表したデータによると、2019年に車間距離不保持で摘発された事例は1万5065件で、前年比では2040件増しになっています。

 信号が変わってもすぐに発進しない車のせいでイラついたり、ウインカーを出すのが少し遅れた車に舌打ちをしてしまった経験がある人も多いでしょう。

 怒りとは、人類を含む生物が進化の過程で獲得した生存に不可欠な感情のひとつです。他人から理不尽な仕打ちをされたり、身の危険を感じたりした時に「怒り」という感情によって、脳と体は目の前の敵と戦える状態になります。また、車に乗ると硬い鎧で守られているという万能感に包まれ、攻撃的になりやすいと言われています。

 厄介なのは、あおり運転をする人が「間違ったことをしている人を正している」という正義感から行っていることです。自分は正しいことをしているという承認欲求が満たされ、充足感が得られます。あおり運転をする人は、自らに非はなく被害者に全面的な落ち度があるかのように思ってしまうのです。本当は相手に危険な目に合わせているのだという自覚がありません。

 あおり運転をしないために、アンガーマネジメントが役に立ちます。前の車が遅いせいでイラっとしたら、まずは6秒待ちましょう。6秒待つために怒りの点数は何点か10点満点でつけてみます。怒りは目に見えないので、毎回新鮮な怒りとして発動してしまいますが、数値化して客観視してみると、意外と怒るほどでもないなと思えたり、前は2点だったな、ならば今回も同じことだから2点か、それならイラつくほどでもないな、と冷静に考えることができます。6秒で怒りがなくなることはありませんが、理性が働き冷静に考えることができるようになります。

 時間に追われていたり、心に余裕がないとイライラしやすいものです。早めに出かけたり、リラックスできる音楽をかけたり、目につくところに家族やペットの写真を置いておくと良いでしょう。

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