鬱になる前にできること その1

季節の変わり目には患者さんの調子も悪くなります。昨日、入院してきた患者さんは3人とも鬱症状が強かった。

完全な鬱になる前にジワジワと症状がでてきます。それは人によって違います。
ある人は被害妄想が強くなります。
遠くに見える人たちが自分の悪口を言っているように感じます。
実際にはそんな声が聞こえる訳ではありません。何かを話しているような姿が見えるだけです。会話さえしていないのかもしれません。
笑い声が聞こえると自分のことを笑われているように感じます。
ホントは誰かのギャグに笑っただけかもしれません。
SNSでお友達同士がランチしている記事をみると自分だけ誘ってもらえなかったと感じます。

自分の周りに起きることを被害的に受け止めることから始まり、自分は価値がないと思えてきて思考が止まってしまう人もいます。
すると何も考えられなくなり何をどうすれば良いのかわからなくなってしまうようです。
一生懸命にメモをしようとしますが文字さえ書けなくなります。出来ない自分にますます落ち込み動くことができなくなったりします。
そうなる前にして欲しいことは被害的に受け止めてるな、と感じたらそれってホントかな?と思って事実と自分の思い込みを分けること。

遠くに人がいる。ただ、それだけ。自分の悪口を言ってるように感じるのは思い込み。
笑っている人がいる。ただ、それだけ。自分のことを笑っているように感じるのは思い込み。
友だち同士でランチしている。ただ、それだけ。自分だけ誘ってもらえなかったと感じるのは思い込み。
事実にだけ目を向ける。誰も自分を責めていません。

アンガーマネジメントでもよく使うテクニックです。事実と思い込みを分けること。すると思い込みで怒っている事に気づきます。そして何だ、怒る事じゃないじゃんとなります。

鬱にならないために被害的に受け止めるクセに気づきましょう。そして事実と思い込みを分けましょう。すると落ち込む必要などないのだと気づくでしょう。
鬱から抜け出すのは大変です。鬱にならないように予防して行く方がずっと楽だと思います。

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